「化粧水は意味ないは嘘?」「化粧水を使う意味はある?」といった疑問をお持ちではないでしょうか?
SNSでは、「化粧水は不要」「必ず使うべき」といった意見が分かれており、何が正しいのか迷ってしまう方も多いでしょう。

迷っちゃうよね、、、
しかし、このままなんとなく自己流のケアを続けていると、自分の肌に合わない選択をしてしまう可能性があります。
そこで本記事では、「化粧水は本当に意味がないのか?」「使うことで得られる効果は何か?」を皮膚科学的な視点から詳しく解説します。
化粧水を使うか迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
化粧水は意味ないと言われるのは嘘?

そもそも、なぜ「化粧水は意味ない」と言われてしまうのでしょうか。ネットやSNSでさまざまな意見が飛び交う中、何が本当で何が間違いなのか分からず、不安に感じている方も多いと思います。
この見出しでは、化粧水が「意味ない」と言われる主な理由について、以下のポイントをもとに詳しく解説していきます。
意味ないと言われる理由
- そもそも肌の水分は化粧水では長時間保てないから
- 乳液やクリームが本来の保湿役割を担っているから
- 配合成分が肌に長時間とどまりにくいから
そもそも肌の水分は化粧水では長時間保てないから
化粧水の主成分はほとんどが水分であり、一時的に肌を潤わせても、その水分は時間が経つと蒸発してしまいます。
実際、化粧水でいくら水分補給をしても、そのままスキンケアを終えてしまえば、せっかく与えた水分が肌表面から逃げて乾燥につながります。

意外と知らない人は多い
肌がしっとりしたように感じるのも一時的であり、化粧水自体に含まれる保湿成分はごくわずかです。そのため時間が経つと元の乾燥状態に戻りやすく、化粧水だけでは肌の水分を長時間キープすることは難しいといわれます。
乳液やクリームが本来の保湿役割を担っているから
洗顔後の肌は皮脂膜が失われ、水分が蒸発しやすい状態です。化粧水で不足した水分を補うことはできますが、その後に油分でフタをしなければ、補給した水分はどんどん逃げてしまいます。
本来、肌の角質層では細胞間脂質や皮脂膜が潤いを保っていますが、化粧水には油分がほとんど含まれないため、保湿の「フタ」の機能がありません。
そのため乳液やクリームなど油分を含む保湿剤で水分を閉じ込めることが重要です。
配合成分が肌に長時間とどまりにくいから
化粧水は水分中心のため、美容成分が含まれていても肌に長くとどまりにくい傾向があります。
角質層は脂質で構成されているため、水溶性の成分よりも脂溶性の成分のほうが浸透しやすいのです。その結果、油分の少ない化粧水に含まれる有効成分は角質層までしか届かず、時間とともに蒸発してしまいます。
化粧水は意味ないというのは嘘!役割もある

化粧水が「意味がない」というのは嘘です。化粧水には、肌に水分を与え、乾燥によるつっぱり感を和らげたり、後に使う乳液や美容液のなじみを良くするなど、しっかりとした役割があります。
確かに、化粧水は水分が中心で長時間の保湿力は低いものの、肌を柔らかく整えたり、美容成分を角質層へ届けるなど、スキンケアの土台をつくる重要な役割を担っています。
化粧水の主な役割として以下が挙げられます。
化粧水の役割
- 肌に水分を補給し一時的にうるおいを与える
- 美容成分を浸透させる導入機能がある
- 洗顔後のpHバランスを整える
肌に水分を補給し一時的にうるおいを与える
化粧水は主に洗顔後に不足した水分を肌に補給して、一時的にうるおいを与える役割があります。
洗顔直後の肌は皮脂や天然保湿因子が洗い流され、乾燥してつっぱりやすくなっています。そこに素早く化粧水で水分を補うことで、乾燥による不快なつっぱり感を和らげることができます。

化粧水があると安心する笑
つまり、化粧水はスキンケアのファーストステップとして、肌を潤し次のケアへつなぐ重要な役割を担っています。
美容成分を浸透させる導入機能がある
化粧水には後に使う美容液や乳液の浸透を助ける導入液(ブースター)としての役割もあります。
化粧水で肌を潤し角質を柔軟に整えることで、後から塗布する美容成分が角質層に届きやすい状態を作ります。
例えば、アミノ酸や乳酸ナトリウムを含む化粧水は、角質をやわらかくして美容液の浸透を助ける効果があります。導入効果を持つ化粧水には微量の油分や浸透促進成分が含まれており、水分・成分のなじみを高めます。
これにより、美容液やクリームの有効成分がより効率的に肌へ作用し、スキンケア全体の効果を底上げします。
洗顔後のpHバランスを整える
健康な肌の表面は弱酸性に保たれていますが、洗顔料によっては肌が一時的にアルカリ性に傾くことがあります。
化粧水には、この乱れたpHバランスを整え、肌本来の弱酸性状態へ戻す役割があります。弱酸性の化粧水を使用することで、アルカリ性に傾いた肌を正常な状態に戻し、雑菌の繁殖や乾燥を防ぐことができます。
特に敏感肌の人は洗顔後のpH変化によってバリア機能が低下しやすいため、化粧水で素早く整えることが大切です。肌の水分補給だけでなく、皮膚環境を正常に保つ意味でも、化粧水は欠かせないステップです。
化粧水を使った方が良い人

化粧水を使わなくても、肌に潤いを与える方法はあります。しかし、肌質や状態によっては化粧水を使ったほうが良い人もいます。
たとえば、乾燥肌やインナードライ肌のように水分不足になりやすい人、洗顔後につっぱりを感じる人、あるいは美容成分を積極的に取り入れたい人などです。
以下では、化粧水を使ったほうが良い人の特徴を具体的に解説します。
化粧水を使った方が良い人の特徴
- 乾燥肌・インナードライ肌の人
- 美容成分入りの化粧水を取り入れたい人
- 肌のつっぱりやゴワつきが気になる人
乾燥肌・インナードライ肌の人
肌の水分と油分のバランスが崩れている乾燥肌やインナードライ肌の人には、化粧水による水分補給が特に有効です。
インナードライ肌は、表面は皮脂でベタついているのに内部が乾燥している状態で、水分不足を補おうと皮脂が過剰に分泌されます。
ヒアルロン酸やセラミド、グリセリンなどを含む化粧水を使うことで、肌内部の水分量を高められます。さらに、その後に乳液でフタをすることで潤いを逃さず、健やかな肌を保つことができます。
美容成分入りの化粧水を取り入れたい人
化粧水には美白・抗炎症・エイジングケアなど、目的に応じた成分を含むものが多くあります。
美白効果を狙うならトラネキサム酸やビタミンC誘導体、ニキビ予防には抗炎症成分配合の化粧水が有効です。エイジングケアを意識する人はコラーゲンやペプチド配合の化粧水を取り入れると良いでしょう。
日常のスキンケアに取り入れやすく、目的に合った成分を手軽に補えるのが化粧水の利点です。
肌のつっぱりやゴワつきが気になる人
洗顔後につっぱりやごわつきを感じる人にも化粧水の使用はおすすめです。
乾燥によって硬くなった角質層に水分を与えることで、肌を柔らかくほぐすことができます。定期的に化粧水を使うことでキメが整い、ザラつきが減って化粧のりも良くなります。
特に敏感肌の人はアルコールフリーで低刺激の化粧水を選ぶと、刺激を抑えながらやさしくケアできます。